Principled (プリンシプル) BSDF

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Principled BSDF。

Principled (プリンシプル) BSDF は、複数の階層を一つにまとめ、ノードを使いやすくしたものです。これは、"PBR"シェーダとして知られる、ディズニーの原理モデルに基づいています。PixarのRenderman ® 、Unreal Engine ® などのソフトウェアとの互換性があります。 Substance Painter ® のようなテクスチャペイントソフトのパラメータに直接リンクすることも可能です。

この"Uber(優れた)"シェーダーには、さまざまなマテリアルを作成するための複数の階層が含まれています。ベース階層は、ディフューズ、金属、サブサーフェススキャッタリング(表面下散乱)、透過のユーザー制御のミックスです。その上にスペキュラー階層、シーン階層、クリアコート階層があります。

注釈

他のソフトウェアとの互換性を強調することは、特定の入力パラメーターを古いBlenderノードとは異なる解釈をすることを意味します。

入力

Base Color (ベースカラー)

ディフューズ(拡散)または金属の表面の色。

Subsurface (サブサーフェス)

ディフューズとサブサーフェススキャッタリングのミックス。ディフューズとサブサーフェススキャッタリングの単純なミックスではなく、サブサーフェス範囲の乗数です。

Subsurface Radius (サブサーフェス範囲)

光がサーフェスの下に散乱する平均距離。半径が大きいほど、光が影に流れ込み、オブジェクトを通過するため、柔らかな外観になります。散乱距離はRGBチャンネルに対して個別に指定され、赤い光がより深く散乱する、皮膚などのマテリアルを描画します。X、Y、Zの値は、それぞれR、G、Bの値にマッピングされます。

Subsurface Color (サブサーフェスカラー)

サブサーフェス スキャッタリングのベースカラー。

Metallic (メタリック)

非金属と金属マテリアルモデル間でブレンドします。値を1.0にすると、ディフューズ反射や透過は無く、ベースカラーで色付けされた完全なスペキュラー反射が得られます。0.0では、マテリアルはディフューズ階層または透過ベース階層で構成され、その上にスペキュラー反射層があります。

Specular (スペキュラー)

誘電体スペキュラー反射の量。最も一般的な0〜8%の範囲で、対面(法線に沿った)反射率を指定します。

ヒント

既知の屈折率(ior)を持つ現実的なマテリアルの値を計算するには、フレネル式の次の様な特殊なケースを使用できます。 \(specular = ((ior - 1)/(ior + 1))^2 / 0.08\)

例:

  • 水: ior = 1.33, specular = 0.25

  • ガラス: ior = 1.5, specular = 0.5

  • ダイアモンド: ior = 2.417, specular = 2.15

反射率が8%を超える材料が存在するため、このフィールドでは1を超える値を入力できます。

Specular Tint (スペキュラーチント)

ベースカラーを使用して、正対するスペキュラー反射に色を付けますが、かすめ反射は白のままです。

通常の誘電体には無色の反射があるため、このパラメーターは技術的物理的に正確ではなく、複雑な表面構造を持つマテリアルの外観を模倣しています。

Roughness (粗さ)

サーフェス反射とスペキュラー反射の表面のマイクロファセットラフネス(ミクロな表面の粗さ)を指定します。

ヒント

古い Glossy BSDF ノードから変換する場合は、元の値の平方根を使用します。

Anisotropic (異方性) Cycles Only

スペキュラー反射の異方性の量。値が高いほど、接線方向に沿ってハイライトが長くなります。負の値は、接線方向に垂直な形状のハイライトを与えます。

Anisotropic Rotation (異方性の回転) Cycles Only

異方性反射の方向を回転させます。1.0は完全な円になります。

ヒント

Anisotropic BSDF ノードと比較して、ハイライトの延長方向は90°回転します。修正するためには値に0.25を追加します。

Sheen (シーン)

布などのマテリアルをシミュレートするための、柔らかなベルベットの様な、エッジ付近の反射量。

Sheen Tint (シーンチント)

白とベースカラーをミックスし、光沢のある反射を作成します。

Clearcoat (クリアコート)

他の要素の最上部にあたる、追加の白いスペキュラ階層。自動車の塗装などのマテリアルに適します。

Clearcoat Roughness (クリアコートの粗さ)

クリアコートスペキュラーの粗さ。

IOR

透過の屈折率(Index of refraction)。

Transmission (伝播)

完全に不透明な表面を0に、完全なガラスの様な透過は1にします。

Transmission Roughness (伝播の粗さ) Cycles Only

GGX の分布を制御し、透過光のために使用する粗さ。

Emission (放射)

サーフェスからの発光。Emissionシェーダーと同様です。

Alpha (アルファ)

サーフェスの透明度を制御します。1.0は完全に不透明です。通常、イメージテクスチャノードのアルファ出力にリンクされます。

Normal (ノーマル)

ベースレイヤーの法線の制御。

Clearcoat Normal (クリアコート法線)

Clearcoat 階層の法線を制御します。

Tangent (タンジェント)

Anisotropic 階層の接線を制御します。

プロパティ

Distribution (分布)

使用するマイクロファセット分布。

GGX

Multiple-scattering GGX より高速ですが、物理的に正確ではありません。選択すると、Transmission Roughness 入力が有効になります。

Multiple-scattering (複合積乱) GGX

マイクロファセット間の複数のバウンス(スキャタリング)イベントを反映します。これにより、エネルギー保存の結果が得られ、それ以外の場合は、過剰な黒ずみとして表示されます。

Subsurface Method (サブサーフェスメソッド)

サブサーフェススキャタリングをシミュレートする描画方法。

Christensen-Burley

物理ベースのボリュームスキャタリングの近似です。CubicおよびGaussian関数よりぼやけの少ない結果を提供します。

Random Walk (ランダムウォーク)

細く湾曲したオブジェクトに対して、正確な結果を提供します。スキンなど密度の高いメディアのレンダリング時間またはノイズの増加を伴いますが、ジオメトリ詳細の保持を改善します。Random Walkでは、メッシュ内部の真のボリュームスキャッタリングを使用します。つまり、閉じたメッシュに最適です。メッシュの面と穴が重なると、問題が発生する可能性があります。

出力

BSDF

標準シェーダー出力。

以下は、Principled BSDFの全パラメーターの相互作用の例です。

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