Subsurface Scattering (サブサーフェススキャタリング:SSS)¶
Subsurface Scattering (サブサーフェススキャタリング:SSS)ノードは、皮膚、ワックス、大理石、ミルクといった素材向けに、シンプルな表面下散乱を追加するために用います。これらの素材の場合、光は表面で直接反射するのではなく、表面を通して内部で反射してから、吸収されるか、近くのポイントから表面を離れていきます。
RGBカラーチャンネルごとに、平均の色のばらつきを設定できます。たとえば、肌の場合、赤い色がさらに分散し、独特な赤い色の影と柔らかな外観となります。
出力¶
- Color (カラー)
サーフェスの色。物理的には、光が各波長で反射される確率。
- Scale (拡大縮小)
散乱半径のグローバルスケール係数。
- Radius (半径)
光がサーフェスの下を散乱する平均距離。半径が大きいほど、光が影に流れ込み、オブジェクトを通過するため、柔らかな外観になります。散乱距離はRGBチャネルに対して個別に指定され、赤い光がより深く散乱する皮膚などのマテリアルをレンダリングします。X、Y、Zの値は、それぞれR、G、Bの値にマッピングされます。
- Sharpness (シャープ)
Cubic フォールオフでのみ使用されます。値を0から1に増やすと、鋭いエッジが柔らかくなり、不要な黒ずみを防ぎます。
- Normal (ノーマル)
シェーディングに使用される法線。何も接続されていない場合は、デフォルトのシェーディング法線が使用されます。
- Texture Blur (テクスチャぼかし)
テクスチャがどの程度ライティングと一緒にぼかされ、サーフェスの入出力ポイントでテクスチャと混合されるか。これはテクスチャに依存することに注意してください。例えば、肌の写真から作成されたテクスチャを考えます。この場合、色は既にぼかされており、texture blurは0に設定できます。手描きのテクスチャでも、ぼかしをかけない、または最小限のぼかしの適用は妥当で、テクスチャアーティストは、恐らくあらかじめ柔らかくペイントをするためです。通常、ぼやけていない肌の質感は分からないものです。私たちは常にぼやけているものとして見ているからです。一方、プロシージャルなテクスチャの場合、このオプションの値は高くなるでしょう。
プロパティ¶
- Method
サブサーフェススキャタリングをシミュレートするレンダリング方法。
- Christensen-Burley
物理ベースのボリュームスキャタリングの近似です。CubicおよびGaussian関数よりぼやけの少ない結果を提供します。
- Random Walk (ランダムウォーク) Cycles Only
細く湾曲したオブジェクトに対して、正確な結果を提供します。スキンなど密度の高いメディアのレンダリング時間またはノイズの増加を伴いますが、ジオメトリ詳細の保持を改善します。Random Walkでは、メッシュ内部の真のボリュームスキャッタリングを使用します。つまり、閉じたメッシュに最適です。メッシュの面と穴が重なると、問題が発生する可能性があります。
- Cubic (三次式)
多くのシンプルなマテリアルに役立つ鋭い減衰です。関数は \((radius - x)^3\) 。
- Gaussian (ガウシアン)
正規分布による滑らかな減衰を提供します。これは、1つ以上のそのようなガウス関数に適した測定データを使用する、より高度なマテリアルに特に役立ちます。関数は \(e^{-8x^2/ radius^2}\) で、半径が最大減衰距離にほぼ一致します。特定の測定された分散 v に一致させるには、\(radius = sqrt(16 × v)\) と設定します。
出力¶
- BSSRDF
BSSRDFシェーダー出力。